ピルを服薬すると太ると言われる理由

ピルの服薬と体重増加に直接的な因果関係はありませんが、ピルの作用により結果的に太ったと感じてしまうケースがあるようです。

食欲増進による食べすぎで体重が増加する場合がある

ピルに含まれるプロゲステロン(黄体ホルモン)に食欲亢進作用があるため、食べる量が増えてしまい太ったと感じる場合があります。
とはいえ、食事量や栄養バランスに気をつけていれば問題ないケースがほとんどです。

エストロゲンの保水作用でむくみが出る場合がある

ピルに含まれるエストロゲンには保水作用が含まれるため、副作用でむくみが出てしまう場合があります。
しかし、このむくみは数か月程度で解消されることが多いため、一時的なものである可能性が高いです。
むくみが気になる場合は適度な運動やストレッチ、着圧ストッキングなどを取り入れてみると良いでしょう。
むくみが気になるからといって、水分摂取を控えたり、利尿剤を使用してしまうと、血栓症のリスクが増加する可能性があるため注意が必要です。
ピルを服薬している場合には普段よりも水分摂取を意識してください。

気になる場合はピルの種類を変えるのがおすすめ

どうしても食欲が抑えられなかったり、むくみが気になってしまったりする場合は、ピルの種類を変えることで解決につながる可能性があります。
最近では様々な種類のピルが処方されています。
エストロゲンの含有量が少ないものや、利尿作用がありむくみにくいものもあるため、医師に相談の上で自分の身体に合ったピルを探してみてください。

参考:日本産婦人科学会編 OC・LEPガイドライン 2020年度版
医師監修:
医師　佐藤琢磨先生
日本生殖医学会認定　生殖医療専門医
日本産科婦人科学会認定　産婦人科専門医