ピルには、生理痛や月経前症候群(PMS)の改善、避妊効果、ニキビ改善、肌荒れ予防などのメリットがある一方、血栓症のリスクが高まる恐れがあります。
ここでは、リスクや対処法を解説します。
ピルの服薬による血栓症のリスク
ピルの服薬によって起こる重大な副作用のひとつに、血栓症が挙げられます。
血栓症とは、血液中でできた血栓によって血管が詰まってしまう症状のこと。
脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓などにも繋がる可能性があり、最悪死に至るケースもあります。
以下に当てはまる場合は、ピルの服薬による血栓症のリスクが高い傾向にあるため、医師からピルの服薬が認められない場合があります。
35歳以上で、1日15本以上タバコを吸う人
高血圧、肥満の人
糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を患っている人
脳梗塞などを生じやすい危険な前兆を伴う片頭痛のある人
家族が血栓症に関連する病気の既往歴を持つ人
血栓症が疑われる場合の対処法
血栓症の初期症状としては、ふくらはぎの痛みやむくみ、手足のしびれなどがあります。
ピルの服薬中に、以下のような症状が現れた場合は、すぐに受診しましょう。
ふくらはぎの痛み・むくみ・手足のしびれ
鋭い胸の痛み、突然の息切れ
胸部が押しつぶされるような痛み
激しい頭痛、めまい、失神、視覚、言語障害(目のかすみ、舌のもつれ)
参考:
日本産婦人科学会編 OC・LEPガイドライン 2020年度版
医師監修:
医師 佐藤琢磨先生
日本生殖医学会認定 生殖医療専門医
日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医
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