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女子プロサッカーチームINAC神戸レオネッサとのパートナー契約を締結!

Think 2023.4.27
株式会社ウィルミナが女子プロサッカーチーム・INAC神戸レオネッサとの「コンディショニングパートナー契約」を締結しました。

コンディショニングパートナー契約について
低用量ピルを服用することによって、アスリートのコンディションやパフォーマンス向上を目的として、婦人科問題、特に生理の対策について、新しいコンディショニングの選択肢となることを目指していきます。
主に3つのことを行います。
①女性アスリート向けの服用ガイドライン作成
②正しい知識の教育・啓発活動
③医師へのアクセス体制整備

今回は、その会見の様子をお届けします。

話し手
アイナックフットボールクラブ株式会社 代表取締役社長 安本卓史
INAC神戸レオネッサ MF 伊藤美紀選手
株式会社ウィルミナ 代表取締役社長 幸村潮菜

女性アスリートのニューノーマルを作る

―今回このサービスを、女子サッカー、そしてINAC神戸レオネッサにお願いした理由は何ですか?

幸村

生理のタイミングをコントロールしたい人は誰なんだろうと考えた時に、アスリートなんじゃないかと思いました。そこで女性アスリートの現状を調べたら、ピルへの理解が低い・効果的に服用されていない、というようなことがわかったからです。(※1) INACに声をかけたのは、普段の発信からです。安本さんの著書「前例がないことをやってみる」だったり、SNSで発信されてることがリベラルなお考えのもと、女子サッカー業界を本当によくしていこうっていう思いが伝わってきていたため、アプローチさせていただきました。

―パートナー契約を結ぶ話が来たとき、どのように感じましたか?

安本

僕はもうお話しいただいた時点で、ほぼ即決でした。スポーツの世界で、身体に伴うコンディションって、非常に注意を払ってはいます。だけど私は男性ですから、女性の選手にコンディションを聞くのはなかなか難しいと感じていました。そんな中、今回このお話をいただきまして、「これで、やっと選手たちも言いやすくなるのか。」と思いました。 言いにくいよね。やっぱりね。いくら社長とはいえ。

伊藤

そうですね。(笑)

安本

月経対策って、理解しようとしても、どうしても男性にはわからないものなんです。女性の方しかわからないし、女性の中でも個人差があります。そんな中で、今回の提携によって選手たちがより自分のコンディションを整えることに繋がればと思います。

実は、直近の試合で、「なんか今日全体的に重いな」っていうのを感じたことがありました。だけど、それを聞けるわけもなく、もしかしたら生理痛やPMSの症状が出てた選手もいるんじゃなかろうかとは思うんです。こういうことも事前に、監督・コーチがわかっておくということも必要だと思います。今後、練習でも、「今日はこの選手は控えにした方がいいな」というのが、必要になってくると思いますので、コンディションを整える意味でも、パートナー締結はぜひさせていただきたいと思いました。

―日本のアスリートのピル服用事情について教えてください。

伊藤

日本の女性アスリートの間では、ピルがあまり浸透していないのが実情です。その背景としては、ピルに対する知識がなかったり、試合や遠征の移動がある中で病院に行くことが難しい、という状況があると思います。今回の取り組みでこのような懸念点が改善されて、ピルを服用する選手が増えていくんじゃないかと思っています。

私自身、過去にピルを服用していたことがあるんですが、身体とあまり合わず、やめてしまいました。当時は、低用量ピルは1種類しかないものだと思っていたので、薬を変えるという選択ではなく、服用をやめてしまったんです。服用している間は、身体のキレはまだいい方で、楽にプレイはできていました。ただ、生理痛が全くなくなることはなかったので、それが嫌でやめてしまったんです。今後、しっかり知識をつけていくことによって、女性アスリートがこの問題を解決していいパフォーマンスができるよう、私自身やINACの選手がモデルケースとなっていければいいなと思います。

安本

今回、伊藤選手が快く「会見に出ます」って言ってくれたのはとても勇気がいることだと思います。伊藤選手のその勇気だったり、「なんとか変えていきたい」っていう意思を強く感じました。しかも、今日はゴールを決めた勝利試合でしたし(2023年3月12日(日)INAC神戸vs.N相模原戦、2-0で勝利)、いい日だったと思います。

―いざ試合本番の日に生理が重なってパフォーマンスが落ちてしまうっていうのは、ご自身だけじゃなく、よくあることなんですか?

伊藤

試合当日に生理がきてしまい、「今日、身体が重かった」という話になったりします。いろんな症状を持った選手がいて、生理中でもコンディションが全然変わらない選手もいますし、身体が軽くなるという選手もいます。ですが、やっぱり、身体が重くなる選手の方が多くて、影響の出る人は多いなという印象はあります。

指導者の理解を深めていきたい

―今回の取り組みに期待することはありますか?

伊藤

私は、PMSや生理の症状がかなり重く、頭痛、腰痛、腹痛の症状がすべて出る体質です。朝起きて、生理痛があると、そんな中でも練習に行かなきゃいけないので気持ち的にも憂鬱です。その上、身体もいいコンディションではない状態で、練習をやらなきゃいけないというのは、かなり負担があります。それが改善されれば、練習にも影響が少なくなります。また、試合と生理が被らないのが1番いいと思うので、今回の取り組みをしっかりと活用して、選手みんなのコンディションが上がっていけばいいなと思っています。

安本

僕自身、チームスタッフはPMSや生理痛で、無理して会社に来なくてもいいよって思ってます。だけど、選手の場合はそうはいかないもんね。選手は、「試合には行かなきゃ」っていう思いがあるので、そこの指導者の理解を深めていきたいです。まず、選手である前に、女性としての部分を尊重しないといけないので。だから、監督・コーチ・トレーナーには一緒に学んでいってもらう。まず理解を深めて、そして選手が輝く舞台を用意するのが僕の仕事なので、そこに繋がればと思ってます。

―ピルの服用を一度やめられたことがあるとのことですが、もう一度試してみたいなっていう思いは、あったりしますか?

伊藤

そうですね。もう一度服用しよう、と何度も思っていました。でも、飲み始めた時の副作用がつらいことを知っているので、「また始めるのがちょっと怖いな……。」「シーズン中に服用を始めていいのかな」「オフ期間の時に慣らしていかなきゃいけないのかな」ということも考えていました。他の選手の中には、そもそも産婦人科に行きにくいと思ってる人もいたり、抵抗がある選手もたくさんいます。

産婦人科の病院に練習の合間を縫って行くには予約を取るのが難しくて、予約を取らなかったら長い時間待たなければいけないんです。そういう部分がすごく難しいなって思っていたので、それがなくなることによって、ピルを活用する選手が増えていけば本当にいいなと思います。

文化や習慣作りに取り組まないといけない

―まず知識として知らないというのが大きいということですよね。今後、選手だけではなく、さらに裾野を広げて行くということは考えてらっしゃいますか。

安本

トップチームの選手はもちろん、10代の選手に向けて、HERDAYSの医師の方からお話しいただけないかと思っております。10代の選手個人だけではなく、親御さんにも相談・理解してもらえるようにサポートができたらと思います。よく、男性の監督なので相談できないっていう話を聞くんですが、このパートナー契約をきっかけに10代のうちに理解をつけていけば、将来の日本のスポーツ界にとってはいいんじゃないかと。

また、例えば、WEリーグの理念推進日「WE ACTION DAY」でお話をする機会を作るなど、選手も正しい知識を得ることによって、オープンに言えるような世の中になっていくことが1番大事かなと思うんですね。なんか、言いにくいもんね。そういう文化とか習慣作りっていうのは、取り組まないといけないと思ってます。それによって選手生命が伸びる可能性もありますし、それが1番、選手にとっても大きいと思いますし。

幸村

そうですね。産婦人科の先生だけだと、アスリート特有の課題を全部網羅しているわけでもないんですね。例えば、スポーツドクターの知見もありながら、婦人科の疾患を見れるというようなところが結構難しいんです。なので、領域を超えての先生方のご意見を賜りながら、女性アスリートが、どのようにピルを飲んでいけばいいのかという一般的なガイドラインの作成にチャレンジしたいと思っています。そして、選手・コーチ・経営者、チームにまつわる関係者など、サポートする人たちにも知ってもらえるように、活動していきます。



参考:なぜ、生理の対策が必要なのか

国内の、女性トップアスリートの現状

「婦人科系の問題はありますか?」
PMSの症状がある:70%
薬を飲まないと解決できない・日常生活に支障が出る:25.6%

「生理のタイミングをコントロールする方法を知っていますか?」 ※低用量ピル等を活用することを想定
知らなかった・考えたこともなかった:66%

一方で国外のトップアスリートは、当たり前の知識になっており、学生時代から対策をしている。
(リオオリンピックに出場してる女性アスリート(全世界)のうち、97%のアスリートが、「生理のタイミングをコントロールする方法を知っている」と答えた。)

「低用量ピルを使うことに対して不安な点はありますか?」
・副作用がある
・コンディションやパフォーマンスに影響がある
・ドーピングに引っかかる
・体重が増える
など、正しい知識を用いれば解決できるような不安を持っているアスリートが少なくない。
その理由の一つとして、婦人科の受診率が4%と非常に低いため、正しい知識とのギャップがなかなか埋まらないことが挙げられる。

INAC神戸レオネッサの選手・スタッフ30名に調査した結果

「生理痛はありますか?」
はい:43%

「生理による腹痛はありますか?」
はい:25%

「低用量ピルを服用して、コントロールはしていますか?」
0%

目標とする試合と生理が重なって本来出せるべきパフォーマンスが出せなかったというアスリートが、日本の国内には溢れています。このようなアスリートが少しでも減るように、事前の月経対策のスタンダードをINAC神戸レオネッサ の選手と共に作って広めていきたいと考えています。
いつでもどこでも遠征中でも、処方ができたり相談ができるような、そんな体制を構築していきます。


HERDAYS監修医 橋弥先生から
女性アスリートにとって、月経は仕方ないもの、我慢すべきものと長い間見なされてきました。しかし、低用量ピルを上手に使うことによって、今までの常識を覆すことも可能です。今後、服用指針の作成やQ&A作成により、女性アスリートの皆様のサポートができれば、と考えております。

INAC神戸レオネッサ
『INAC』はInternational Athletic Clubの略で、『レオネッサ』は雌ライオンを意味し美しく力強さを表しています。
2005年にLリーグに参入し1年で1部へ昇格。2010年には全日本女子サッカー選手権大会(現:皇后杯)にて初のタイトルを獲得し、2011年に念願のリーグ初優勝。2021-22 yogibo WEリーグ では初代チャンピオンを獲得。
”神戸から世界へ”をコンセプトに世界で闘える選手の輩出、また女子サッカーのさらなる飛躍を目指し日々取り組んでいます。
https://inac-kobe.com

WEリーグ
WEリーグは、2021年9月に開幕した日本初の女子プロサッカーリーグです。
WEリーグはWomen Empowerment Leagueの略称です。この名称には日本に“女子プロサッカー選手”という職業が確立され、リーグを核に関わるわたしたちみんな(WE)が主人公として活躍する社会を目指す、という思いが込められています。
https://weleague.jp/

※1 日本臨床スポーツ医学会学術集会レポート

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